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目次
半音を綺麗に出す
step1の篠笛運指表のところで、半音は基本穴を半分ふさいで出します・・と軽く触れていますが、半音を正しくきれいに出すことは、意外と難しいです。
曲の流れの中で、素早く穴を半分押さえて、正しい音程でかすれないように出さないといけないので、結構高度な技術が必要です。
プロの方の演奏を聴きにいっても、「ん?今の半音おかしい」「半音になってない」と、思うことが時々ありました。(私は絶対音感があって、耳だけは良いのです)速い曲だと、特に大変です。
なので、できなくてもがっかりしないで、気長にやりましょう。
逆に、できたら、思い切り自慢しちゃってください!
半音の穴のふさぎ方
穴のふさぎ方なのですが、三通りあると思うのです。(あります・・と言い切れないのですが、二通りは確実にあります。)



これは、指で穴を半分ふさいでいるイラストですが、左手の①、右手の②は、通常は使いません。これは、指を篠笛の頭(かしら)の方にずらしています。
指を篠笛の菅尻のほうにずらして、半音を作る方法が、左手の②、右手の③です。
指を前後にずらして、半音を作る方法が左の③、右の①です。
どの方法で半音を作るかは、決まっていませんので、皆さんのやりやすい方法で作られるのが良いと思います。
で、なぜ、通常使わない左①と、右②を入れたかというと、私はこの方法でないと半音ができない時が、たまにあるからです。それは、指の太さとか、器用さに関係すると思うのですが、この曲のこの半音はこの方法ですると一番きれいに出る・・ということがあります。
頭(かしら)のほうにずらすときは、隣の指が邪魔になるので、音が変わらない程度にほんの少し隣の指も一緒にずらしています。こんなことをしているのは、私だけかもしれませんが、正しい音できれいな半音になればそれで良いと思っています。(居直り?)
私は、曲の速さとか、音によって、上の3種類のやりかたを全部使いますが、菅尻のほうに指をずらすことがほとんどで、後の二つは、滅多に使いません。
なので、みなさんも色々やってみてくださいね。一番指が動きやすい方法を選択してください。
半音を正しい音で出す
半音を出そうと思うとき、穴を少ししかふさがないと、高めの音になり、たくさんふさぐと低めの音になります。ちょうど良い半音を出すには、ちょうど良い量をふさがないといけません。
微妙な音ですので、最初は必ずチューナーで確認しながら、どのくらいふさぐのか決めて下さい。
ふさぐ量が決まったら、指に覚えさせるように、何度も何度も練習しましょう。
ビブラートを入れる
演奏にビブラートが効果的に入っていると、とても上手に聞こえます。
上手な方の演奏には、必ずビブラートが効果的に入っています。
ただ、とても説明しにくいことなので、私が色々な先生に質問して先生が答えて下さった内容と、自分の経験とを書かせていただきます。
色々な先生の話
①プロ和太鼓チームの篠笛担当の若い女性の先生の話
ビブラートは、お腹の腹筋を揺らすようにして出す。人によっては、喉で出すけれど、私は喉で出すことはできない。口元で鳴っていることもある。
②プロ和太鼓チームの篠笛担当の女性の先生の話
どうやって鳴っているのか説明できない。なんとなくビブラートになっている。
いろんな場所でビブラートになってる。どことは決まっていない。
③プロの篠笛奏者の男性の先生の話
喉でビブラートをかけている人もいるけれど、自分はできないので首を軽く揺らしてビブラートをかけている。
④ペルー人のプロの方(ケーナなど)
ケーナのビブラートは、お腹でかけている。口元でかけていることも多い。
私の場合
こんな感じで、色々な先生にビブラートのことを訊きましたが、わかったような、わからないような感じなので、とりあえず自分で毎日ビブラートを練習してみました。
結果、一年くらい練習してみて、自分の思ったところに、だいたい思い通りにビブラートを入れることができるようになりました。
これが正しいかどうか不明ですが、私の場合は、出す音によって、口元でビブラートをかけやすい音と、お腹の腹筋を揺らしてかける方がやりやすい音があって、口元か、腹筋でビブラートをかけています。
どこでかけるかは、感性によると思いますが、私の尊敬する篠笛の先生は、「あまりビブラートは多用せず、基本は真っすぐに音を出し、最後の最後に揺らす」とおっしゃっています。
また、プロの民謡歌手で、津軽三味線の先生は、篠笛のビブラートは、歌のように細かい波でかけないで、大きな波で揺らすようにかけたら心地よいとおっしゃっていました。
なので、私はこの二人の先生の言葉を意識して、ビブラートをかけるようにしています。
言葉だけではわかりにくいし、「こうです」・・と断言できないことばかりで申し訳ありません。
色々な先生に習ってみたり、コンサートに行ってみたり、動画を見たりしているうちに、こんな風に演奏しよう・・と、思えてくると思いますので、一番自分で心地よいと感じるビブラートをかけてくださいね。
音を長くのばして、消すとき
音を長く伸ばして消すときは、舌などでプツンと止めずに、すーっと消えるように消します。
その時に、そのままの吹き方で音だけを小さくしていくと、最後にピッチが下がってしまうことがよくあります。
同じピッチのまま、音だけを小さくしていき、最後に自然に消えるようにします。
ピッチが下がらないようにするためには、だんだん息を緩めるとともに、口の穴を小さくしていきます。同時に、音程を合わせながら笛を少しずつカリ気味にしていくとうまくいきます。
まとめ
・半音は、ピッチが悪くなりやすいのでチューナーで確認して、練習する。
・ビブラートが上手になると、表現の幅が広がるので、トライしてみよう。
・音を伸ばして消すときに、ピッチが下がらないようにする。
篠笛は、すぐに楽しく吹ける楽器ではありませんが、だんだんできるようになってくる楽しみがあります。また、洋楽器のように、たくさんの人が練習している楽器ではないので、演奏するととても喜んでいただけます。
是非、篠笛を上手に吹けるようになって、たくさんの人を楽しませてあげて下さいね!


step6は、2重奏をするときのポイント、篠笛のお手入れです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!